『清須会議』感想 豪華キャストのお祭りみたいな頭脳戦時代劇(ネタバレなし)

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清須会議
引用元:FOD

今回は、2013年に公開された、映画『清須会議』の感想・レビュー記事です。

日本史上初めて会議で歴史が動いたと言われる「清須会議」を三谷幸喜さんが小説にし、それを自ら脚色、メガホンをとった歴史エンタメ作品です。

劇中に合戦シーンはほとんど無く、清洲城での評定(会議)を舞台に、登場人物たち同士の駆け引きや、騙し騙されるさまをコミカルに描きます。

豪華キャストで、堅苦しくなく、コメディ要素もありつつ、楽しく歴史を学べる時代劇ですよ!

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目次

『清須会議』作品情報

作品情報
公開年2013年
上映時間138分
製作フジテレビ 東宝
配給東宝
監督・脚本三谷幸喜
原作三谷幸喜『清須会議』(幻冬舎文庫)
キャスト柴田勝家 :役所広司
羽柴秀吉:大泉洋
丹羽長秀:小日向文世
池田恒興:佐藤浩市
織田信雄:妻夫木聡
前田利家:浅野忠信
黒田官兵衛:寺島進 
堀秀政:松山ケンイチ
織田三十郎信包:伊勢谷友介
お市様:鈴木京香 
寧:中谷美紀
松姫:剛力彩芽
織田信孝:坂東巳之助
滝川一益:阿南健治 
森蘭丸:染谷将太
織田信長:篠井英介
明智光秀:浅野和之 
織田信忠:中村勘九郎 
枝毛:天海祐希 
更科六兵衛:西田敏行
見放題配信VODU-NEXTprime videoLeminoFOD

『清須会議』あらすじ

あらすじ

天正10年(1582年)本能寺の変。一代の英雄織田信長が死んだ―。跡を継ぐのは誰か?後見に名乗りを上げたのは2人。筆頭家老・柴田勝家(役所広司)と後の豊臣秀吉・羽柴秀吉(大泉洋)。勝家は、信長の三男でしっかり者の信孝(坂東巳之助)を、秀吉は、次男で大うつけ者と噂される信雄(妻夫木聡)を、それぞれ信長の後継者として推す。勝家、秀吉がともに思いを寄せる信長の妹・お市様(鈴木京香)は、秀吉への恨みから勝家に肩入れ。一方、秀吉は、軍師・黒田官兵衛(寺島進)の策で、信長の弟・三十郎信包(伊勢谷友介)を味方に付け、妻・寧(中谷美紀)の内助の功もあり、家臣たちの心を掴んでいく。そして、開かれる清須会議―。会議に出席したのは4人。勝家、秀吉に加え、勝家の盟友であり参謀的存在の丹羽長秀(小日向文世)、立場をあいまいにして、強い方に付こうと画策する池田恒興(佐藤浩市)。繰り広げられる一進一退の頭脳戦。様々な駆け引きの中で騙し騙され、取り巻く全ての人々の思惑が猛烈に絡み合う!勝家派か?秀吉派か!?今、日本史上初めて、会議が歴史で動く!!!

引用元:FOD

『清須会議』感想・見どころ(ネタバレなし)

見どころ

ちょっと長いと感じましたが、おもしろかったです!

コメディと思ったら、しっかり歴史ものでした。

劇中にナレーションやテロップといった説明がないため、登場人物の予備知識がないと理解度が虫食い状態になりそう。

ただ、織田家の跡目を決める「清須会議」がテーマなので、話の流れはわかりやすく、そこまで歴史に詳しくなくても楽しめる作品でした。

会議前の根回し等、戦国の世と現代とで通じるものもあり、かつての偉人達も自分たちと同じように悩んでいたと思うと、なんだかうれしくも不思議な気持ちになりました。

歴史マニア・三谷幸喜さんによる原作・脚本・監督作品

原作・脚本・監督は、今まで大河ドラマ3作品(『新選組!』『真田丸』『鎌倉殿の13人』)の脚本を担当し、歴史好きを公言する三谷幸喜さんです。

「清須会議」は構想40年

小説「清須会議」は映画公開の前年、2012年に出版されており、今作品はその小説を三谷幸喜さん自ら脚色し、メガホンをとって映画化したものです。

三谷さんは小学校4年生のときに「清須会議」を知り、それ以来「清須会議」を題材に何かできないかなとずっと考えていたそう。

歴史好きの三谷さんは、織田家宿老の一人、丹羽長秀が好きだと以下のインタビューで語っています。

そして、その丹羽長秀(小日向文世さん)がこの作品のキーパーソンとなっています。

『清須会議』の中で僕がいちばん好きなのは、秀吉でもなく、勝家でもない。(小日向文世演じる)丹羽長秀ですよ。彼は歴史でもほとんどフィーチャーされていないですし、大河ドラマでも大抵その他大勢の武将の中のひとりになってしまう。でも本当はこの『清須会議』でも、長秀がいちばんのキーパーソンだと思う。ドラマとして見たときも、最も揺れ動くのは彼だし、本人はたぶん意識はしていなかったと思うのですが、彼の決断が結果的に歴史を動かすわけですからね。それなのに彼自身はそれに気づいていないという面白さもある。僕はそんな丹羽長秀にあこがれています。そういう人たちの物語を掘り起こしていきたいというのが、僕が歴史好きになった理由のひとつですね。

引用元:東洋経済ONLINE

史実に基づき身体的特徴も再現

三谷さんはキャストのビジュアルにも強い思い入れがあり、なるべく史実に残っている特徴に近づけたそう。

例えば、信長は秀吉のことを“ハゲネズミ”と呼んでいたと史料にもあることから、秀吉(大泉洋さん)の頭は笑っちゃうほど禿げ上がってます。

また、秀吉は右手の指が6本あったと言われており、隠すために親指に手袋がはめられています。

織田家の面々にもこだわりがあります。

織田家の肖像画を見ると鼻が大きいことから、織田家は全員鼻が大きいという設定になっています。

信雄役の妻夫木聡さん、信孝役の坂東巳之助さんはつけ鼻をつけて、鼻を大きく見せています。

上記に挙げたビジュアルの特徴は、スマホの画面だと小さくて確認しづらいですが、テレビ画面だとよく見えますよ!

衣装は黒澤明監督の長女・和子さんが担当

今作品の衣装デザインは、大河ドラマはじめ数多くの時代劇で衣装デザインを手掛ける、黒澤明監督の長女・和子さんが担当しており、三谷監督のこだわりが光ります。

安土桃山・戦国時代は、華やかで自分の好きな色を着て、1番自己主張ができた時代だったそう。

今作品でも、個性に合った派手な着物が特徴的です。

特に秀吉と女性陣(お市、松姫)の衣装は目にも楽しい衣装です!

コミカル演出でもしっかり歴史もの

今作品は劇中にナレーションやテロップといった説明がありません。

会話の中で説明されることもありますが、「清須会議」に至るまでの出来事や、登場人物たちの名前や関係性は、視聴者がある程度知っているものとして話が進みます。

三谷さんのイメージに引っ張られてコメディ映画のつもりで見ると、割としっかりとした歴史ものであることに驚くかもしれません。(私がそうでした)

ほぼ現代語なので話していることはわかりますが、人の名前がわかりづらいので、誰の事を話しているのかわからないことが多々ありました。

というのも、登場人物たちはお互い以下のような通称・愛称で呼び合っています。

三谷さんの歴史好きを感じるところですね。

『清須会議』登場人物の通称・愛称

  • 権六(柴田勝家)
  • 五郎左(丹羽長秀)
  • 左近(滝川一益)
  • 犬千代(前田利家)
  • きゅうきゅう(堀秀政)

ちょい役まで超豪華キャスト&個性的キャラ

三谷さんの作品は個性的なキャラクターによるテンポの良い喜劇が特徴的で、今作品でもその良さが出ています。

お調子者で策士な秀吉(大泉洋さん)、無骨で純朴、心のやさしい不器用な柴田勝家(役所広司さん)、計算高く、とにかく勝ち馬に乗りたい池田恒興(佐藤浩市さん)、秀吉への嫌がらせを生きがいとするお市の方(鈴木京香さん)など・・・

とにかくキャストがよく、それぞれのキャラクターにハマりまくっているところは、この作品の最大の推しポイントですね。

個人的には役所広司さん演じる柴田勝家が好きでした。

戦場では頼りになるも、女心がわからず、根回しや調略には疎い様子が、見ていて応援したくなります。

そして、セリフの少ない役にも、主演級の俳優さんたちが揃っています。

特に天海祐希さん、松山ケンイチさんのちょい役っぷりには驚きました。

(天海祐希さんは、「顔も見せなくていいから出たい」と言ったそう。)

登場人物が多く、この人必要かな?て人もいたりする、贅沢なキャスティングです。

天下人になるべくしてなった秀吉の処世術

織田家の跡目を決める「清須会議」ですが、柴田勝家陣営 VS 羽柴秀吉陣営の代理戦争になっています。

信長の仇討ちを果たした秀吉の「清須会議」での発言力は大きく、また、秀吉は人心掌握術に長けています。

秀吉は、何が人の心を動かすかを見極めながら、それぞれに合った口説き文句で、自分に有利に事を運べるよう、根回しや駆け引きを言葉巧みに行います。

時には相手を味方につけるべく、へりくだって相手を持ち上げたり、思い切って懐に飛び込みます。

現代における会議の進め方においても、勉強になるポイントがありそうですね。

ちなみに、秀吉が会議中に席を立つシーンがありますが、創作ではなく史実としてあったそう。

駆け引きやプレッシャーのかけ方も計算していたとしたら、本当にすごい人ですよね。

秀吉が天下人になるべくしてなったと思わされる秀吉のふるまいも、この作品の見どころです。

『清須会議』はこんな人におすすめ

こんな人におすすめ

『清須会議』をおすすめする人

  • 「清須会議」までの経緯、関連人物を知ってる人
  • 歴史の勉強になる、見やすい時代劇を探している人
  • 豪華キャストによるお祭りみたいな時代劇が見たい人

今作品は、次期織田家筆頭を決める織田家宿老たちの代理戦争であり、信長亡き後の力関係を決める争いでもあります。

そのため、織田家宿老をはじめ、「清須会議」にいたるまでの歴史的背景を知っている状態から見たほうが、理解度が高まりますし、楽しめます。

劇中に説明はありませんので、何も知らない状態から見ると、疑問点が解消されず退屈してしまうかも。

そして、映画を見ながら楽しく歴史を勉強したい!という方にもおすすめです。

時代考証がきちんとされている作品ですので、冒頭「本能寺の変」から始まり、明智光秀を討つ「山崎の合戦」、本題の「清須会議」に至る一連の歴史の理解を深めることができます。

豪華キャストで、堅苦しくなく、コメディ要素もありつつ、楽しく歴史を学べる作品ですよ。

『清須会議』が見られる動画サービス

VOD

2023年10月15日現在、『清須会議』を月額利用料のみで見られる動画配信サービスは、U-NEXTprime videoLeminoFODです。

上記以外の動画配信サービスだと、別途レンタル料やポイント購入が必要な場合がありますので、ご注意ください。

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まとめ

まとめ

「清須会議」は、それほど認知度の高い歴史的出来事ではないかもしれませんが、秀吉が天下人になるうえで重要な意味があったことは確かです。

今作品はそんな「清須会議」を豪華キャストによるキラキラした時代劇で楽しく勉強できる作品です。

会議前の根回し等、戦国の世と現代とで通じるものもあり、かつての偉人達も自分たちと同じように悩んでいたんだなぁと、歴史から学ぶものを改めて感じました。

『清須会議』は、初回利用であればU-NEXTprime videoLeminoで1か月間無料で視聴できますので、興味を持った方はぜひ見てみてくださいね。

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本ページの情報は2023年10月時点のものです。最新の作品数や配信状況は各VODサイトにてご確認ください。

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この記事を書いた人

日本史大好き!面白かった日本史題材のエンタメ作品を紹介しています。年間30本以上の時代劇映画を観ます。

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